経団連:就業体験と採用区別 選考兼ねる場合、大学4年4月以降『毎日新聞』2011年3月8日付

『毎日新聞』2011年3月8日付

経団連:就業体験と採用区別 選考兼ねる場合、大学4年4月以降

 日本経団連は7日、新卒学生の採用活動との違いが必ずしも明確でなかった「インターンシップ(就業体験)」のあり方について指針をまとめた。原則として採用に直結しないものと位置づけ、採用につながる場合は選考活動と同様に大学4年(大学院は修士2年)の4月以降に実施する。経団連が今月中に公表する企業の採用活動の指針となる「倫理憲章」に盛り込み、会員企業などに順守を求める。

 就業体験は現在、大学3年の夏場に実施されるケースが一般的で、採用活動との違いを明確にしない企業も多い。このため、「多くの学生の感覚では、6月の時点で就職活動がスタートしている」(労働政策本部)といい、就活の早期・長期化を進める一因となっている。

 経団連は、就業体験を「学生が職業観を身につけるためのもの」と定義。実施時期の制限は設けないが、原則、選考活動とは分離し、採用に直結しないよう明示すべきだと判断した。また、1日程度で済ませず、5日以上職場に学生を受け入れるべきだとしている。

 一方、1日程度の短期型の就業体験については広報活動の一環とみなし、大学3年の12月以降に始めるよう求める。ただし、選考活動の一環として実施する場合は、大学4年の4月以降に実施するようにする。経団連は13年春入社予定の学生から、面接などの選考活動の開始時期を大学4年の4月以降としており、この方針に合わせる形とする。【宮崎泰宏】

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