大阪大元教授が4千万円不正使用 懲戒処分の方針、告訴も共同通信配信記事2011年2月10日付

共同通信配信記事2011年2月10日付

大阪大元教授が4千万円不正使用 懲戒処分の方針、告訴も

 大阪大(大阪府吹田市)は10日記者会見し、不正経理疑惑が持たれていた医学系研究科の森本兼曩元教授(64)=現特任教授=の研究室について、2004年度以降、研究費の不正使用額が約4176万円に上るとの調査結果を発表した。

 元教授は今年1月、計3900万円を返金。大学は残額の返金を求め、懲戒処分にする方針で、詐欺容疑での告訴も検討している。

 大学によると、元教授や助教らの名義でのカラ出張などで計約2150万円分の旅費の不正使用があったほか、パソコン購入代金などとして約1593万円分の架空伝票を作成。欠勤中の特任研究員への給与支払いや不正なタクシー利用でも約432万円が使われた。

 特任研究員らには給与の一部を研究室に返還させていた。この給与や助教らの不正旅費は研究室の通帳で管理し、元教授に約717万円が渡された。元教授のカラ出張費や元教授の家族の米国旅行費など私的流用は約452万円。

 元教授は、カラ出張は「秘書のミス」、架空伝票は「年度末に研究費を使い切ったことにしてプールしたかった」とし「不正の意識はなかった」と説明しているという。

 調査委員長の西尾章治郎副学長は「深くおわびする」と謝罪。出張や物品購入の確認の徹底など再発防止策を示した。

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