マツダと広島大が連携協定 共同研究の分野拡大『朝日新聞』広島版2011年2月10日付

『朝日新聞』広島版2011年2月10日付

マツダと広島大が連携協定 共同研究の分野拡大 

 マツダと広島大は9日、包括的連携協定を結んだ。従来はもの作り分野がメーンだった共同研究を、大学全体に広げる。マツダは総合大学である広島大の研究成果を活用し、すべて自前で研究する無駄を省き、効率を高める。広島大は研究費の確保や、より実践的な研究で学生を育てられるメリットがあるという。

 マツダの山内孝社長はこの日の会見で「電気自動車が普及した場合の社会の課題や、蓄電技術、その素材など共同研究の分野を広げたい」と説明。研究開発担当の金井誠太取締役も「1社ですべての技術に対応するのは難しくなっている。連携は大変心強い」と述べた。浅原利正学長は「地域の活性化のためにも積極的に進めたい」と応じた。

 マツダの技術研究所と広島大の大学院工学研究科が2005年に研究で協力する契約を結び、工学系の分野では共同研究が毎年約20件あるという。マツダが開発した燃費のいい新型エンジンには、この研究成果が役立ったという。

 マツダが大学との間で今回のような連携協定を結んだのは初めて。具体的な研究テーマは両者で3月末に委員会を設けて話し合い、4月から順次始めていく方針。(諏訪和仁)

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