名古屋銀、名大と連携協定 顧客企業との技術開発仲介『日本経済新聞』2011年1月22日付

『日本経済新聞』2011年1月22日付

名古屋銀、名大と連携協定 顧客企業との技術開発仲介

 名古屋銀行と名古屋大学は21日、産学連携協定を結んだ。名古屋銀の顧客企業が抱える様々な要望や問題意識と名大の研究内容を橋渡しし、企業の製品開発や技術研究を効率的に後押し。特に次世代自動車、環境、農業などの新産業分野が有望と見て協力を加速する。地域経済活性化に向けて、中部の地方銀行と大学との連携の輪が広がってきた。

 同日、両者が記者会見した。名古屋銀の簗瀬悠紀夫頭取は「新たな技術革新を今後の成長のエンジンにしたい」と強調。名大の宮田隆司副総長(産学官連携推進本部長)は「外部の企業群とのパイプ役が必要であり、銀行は幅広い需要をうまくまとめてもらいたい」と期待感を示した。名大は先月には中京銀行とも同様な協定を結んだ。

 地銀と大学が連携を強化する背景には、地域経済の先行きに対する危機感がある。地銀の取引先の中堅・中小企業が競争力を高めるうえで、地域の知的資源の有効活用は重要な課題。大学にとっても地域貢献はもちろん、研究費や寄付金の獲得につながる可能性がある。

 地銀が橋渡し役となる産学連携が定着するかどうかは、どれだけ具体的な実績が残せるかにかかっている。

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