バイオ支援へ新施設 県、12年度めどに設置 大学院大見据え企業誘致を強化『沖縄タイムス』2011年1月13日付

『沖縄タイムス』2011年1月13日付

バイオ支援へ新施設 県、12年度めどに設置
大学院大見据え企業誘致を強化

 2012年秋の沖縄科学技術大学院大学の開学を見据え、県は12年度をめどに、バイオベンチャー企業のインキュベート施設「先端ライフサイエンスリサーチセンター(ALRC)」(仮称)を設置する。大学院大学の研究成果を、医薬品や化粧品、健康食品などの商品化につなげるため高度な設備を備えた研究・開発室を設置し、企業入居を目指す。産学官連携の拠点の一つに位置付け、バイオ産業の活性化につなげる狙いだ。(仲田佳史)

 県は琉球大学や県内の試験研究機関などと連携する「知的クラスター形成」に向け、研究拠点の整備を進めている。県内にはバイオ企業30社があり、うるま市の「沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センター」などで集積しているが、「産業の活性化にはさらなる企業誘致が必要」(県科学技術振興課)と判断した。

 建設場所はバイオ産業の拠点施設が集中するうるま市州崎か、大学院大学のある恩納村を想定。延べ床面積約2000平方メートルに、遺伝子組み換えの実験室やマウスやラットを使った動物実験室、入居企業10社分の部屋を設置するほか、室内の空気や浮遊物質が外部に漏れないよう管理する機密性の高い設備や最新鋭の機器を導入する。

 11年度は建設場所の決定や設計を行い、年度末に着工する予定。12年度中の完成を目指し、県内外の企業に公募を掛ける方針だ。

 「沖縄ライフ・イノベーション創出基盤強化事業」の一環で、事業費は10億5000万円。国が3分の2を補助し、県は3億5000万円を負担する。

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