厳しい就活 救援 東北初の夜行バス代補助 山形大『河北新報』2011年1月6日付

『河北新報』2011年1月6日付

厳しい就活 救援 東北初の夜行バス代補助 山形大

 首都圏で就職活動をする学生を支援しようと、山形大は山形―東京間を往復する夜行バスの運賃を補助することを決めた。今春から就活を行う学部の新4年生(現3年生)が主な対象となる。就職状況が厳しさを増す中、「経済的な負担を少しでも軽減することにした」(同大)という。東北の国立大では初めての試み。

 補助割合は、年間予算が確定した後に決めるが、最大でも運賃の半額までとなる見通しだ。山形―東京間の夜行バスの運賃は、片道4000~6000円程度。同大によると、運賃が割安なことや午前中の時間を有効に使えることから、企業訪問や説明会出席のため夜行バスを利用する学生は多いという。

 就活支援策としてはほかに、山形県内の有力企業を回るバスツアーなども実施する予定。

 こうした就活支援は、結城章夫学長が5日、定例記者会見で発表した今年の行動計画「結城プラン2011」(全63項目)にある目玉事業の一つ。夜行バスの運賃補助は全国では鳥取大で先行事例があるが、東北では初めて。結城学長は「学生や親の経済的負担を少しでも軽くし、就職率の向上につなげたい」と語った。

 プランではこのほか、県が友好県省を締結している中国・黒竜江省の大学等連携組織と「大学コンソーシアムやまがた」の学術交流協定の締結、科学研究費補助金の新規採択率20%達成―などを掲げた。

 結城学長は08年から毎年1月にプランを発表し、年末に達成状況を検証している。10年は63項目のうち83%を達成したという。

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