専修学校に単位制導入『東京新聞』2011年1月3日付

『東京新聞』2011年1月3日付

専修学校に単位制導入

 文部科学省は実践的な職業教育を行う専修学校について、二〇一一年度から単位制学科の導入を認める方針を決めた。現行の学年制では生徒は一日学校にいる必要があるが、大学のように自分に合った時間や取りたい単位の授業を選べるようにすることも認める。社会人や不登校経験者らが自分のペースで学び直せるようにするのが狙い。

 課程ごとに年間八百時間以上の授業時数確保を義務付けた現行の学校設置基準に、例外を設ける省令改正を四月一日付で行う。

 専修学校は情報処理、調理師、介護福祉などさまざまな職業の知識や技術を中学、高校の卒業生らに習得させる教育機関。全国に約三千三百校あり、いずれも学年制で授業を行っている。

 しかし、近年は働きながらより深い知識を吸収したい社会人や、一般の高校を中退した生徒らの受け皿の機能も期待されるようになってきた。こうしたニーズの変化を踏まえ、長時間の学校滞在が難しい人でも学びやすい単位制を設置者の判断で認めることにした。

 また、教育現場へのIT(情報技術)の浸透を受け、通わずに学ぶ通信制学科の設置を容認する制度改正も検討中。生徒と教師が対面しなくても十分な教育効果が期待できる看護師や美容師といった国家資格取得のためのテキスト学習などについて、学校がその分野で通学制の学科を設置済みの場合に認める方向だ。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com