福井大、授業料免除枠拡大へ 「交付金」0.5%減で学長『中日新聞』2010年12月28日付

『中日新聞』2010年12月28日付

福井大、授業料免除枠拡大へ 「交付金」0.5%減で学長

 福井大は27日、福井市の文京キャンパスで会見し、文部科学省から内示された2011年度予算案の内容を公表した。「生活費」に当たる一般運営費交付金が10年度当初比0・5%減に収まったことで、福田優学長は「教育と研究という大学の基本的機能を失わずに済んだ」と話し、授業料免除枠を拡大する方針を明らかにした。

 内示された額は、最大10%減と懸念した一般運営費交付金が81億9000万円、特別な研究の強化などに充てる特別運営費交付金が6億8000万円など。11年度の運営費交付金の合計は96億2000万円だが、10年度補正予算に組まれた前倒し分を考慮すると、実質2・3%増という。

 授業料免除枠は「世帯年収500万円以下の学生が、34%以上いるので不可欠」として福大が存続を模索。今回の予算案では約2300万円多い1億8500万円が盛られ、1000人だった免除対象者を積み増す。人数は今後、学内で協議する。

 若手研究者の科学研究費補助金も、国全体で633億円の増額。福田学長は「これまで本学からの採用率は2割だったが、今後は地方国立大も研究が充実する希望が出てきた」と期待した。

 (原田晃成)

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