はやぶさ効果、科研費大幅増 メリハリで科学技術予算総額は減『産經新聞』2010年12月22日付

『産經新聞』2010年12月22日付

はやぶさ効果、科研費大幅増 メリハリで科学技術予算総額は減

 政府は21日、平成23年度予算案で、文部科学省が要求していた大学研究者への助成金「科学研究費補助金(科研費)」について、22年度予算の2千億円から大幅に増額する方針を固めた。一方で、科学技術関連予算の総額は、前年比2~3%減の1兆3千億円前後で最終調整に入った。科学技術予算の削減は2年連続だが、科研費に加え、小惑星探査機「はやぶさ」の後継機開発予算などは確保し、メリハリを効かせた。

 科研費について文科省は、23年度概算要求で前年度比100億円増の2100億円を要求。22年度は30億円増だったが、これを大幅に上回る見通しだ。政府の事業仕分けは科学技術予算に厳しい判定だったが、研究者などからの批判が強く、科研費には重点配分を続けることにした。

 これに対し、最近20年間で約3倍に増えた科学技術予算の総額は、民主党政権下の22年度予算で、前年度比3・3%減の約1兆3300億円とマイナス。22年度補正予算ではスーパーコンピューターや宇宙開発に1100億円を盛り込んだものの、23年度予算は一部を補正予算に前倒ししたとみなし、22年度に引き続き減額が決まった。

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