奨学金返済、最長10年間半額に…学生支援機構『読売新聞』2010年12月21日付

『読売新聞』2010年12月21日付

奨学金返済、最長10年間半額に…学生支援機構

 大学生らに奨学金を貸与している独立行政法人「日本学生支援機構」は来年1月から、経済的に困窮し、返済が困難になった卒業生を対象に、最長で10年間、毎月の返済額を半額にできる制度を導入する。関係政令の一部改正が21日、閣議決定された。

 新制度の対象は年収が300万円以下の人で経済的な理由で返済が難しい人。返還期間を延長した場合も、当初の利子負担は変わらない。

 同機構によると、2009年度中に、奨学金を返還しなければならない約263万人のうち約13%にあたる約34万人が返還を怠り、要返還額の2割にあたる約797億円が同年度中に回収できなかった。未回収額は04年度から約290億円も増加した。

 一方、同機構が、09年度に返済を6か月以上延滞した人を調べたところ、年収300万円未満の人が87・5%を占めた。同機構では、低収入が延滞の大きな原因と見て、毎月の返済額軽減で、奨学金の返還を促す考えだ。

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