産学官の研究拠点開設 県、山梨大と機械電子工業会 新技術開発へ『山梨日日新聞』2010年12月21日付

『山梨日日新聞』2010年12月21日付

産学官の研究拠点開設
県、山梨大と機械電子工業会 新技術開発へ 

 山梨県と山梨大、県機械電子工業会は20日、産学官が連携して新技術の開発に当たる「やまなし地域産学官共同研究拠点」を開設した。太陽光を電気に変える太陽電池や太陽熱で発電するシステム、ワインに含まれるポリフェノールの老化抑制物質について共同研究。研究結果は県内企業に提供し、新たな産業の育成につなげたい考えだ。

 研究拠点は、甲府・県工業技術センターと中央・山梨大総合分析実験センターの2カ所に整備。県工業技術センターや県富士工業技術センターの職員、山梨大の研究者計7人を中心に研究に当たる。

 共同研究するのは、県工業技術センターや山梨大に研究実績があり、今後、成長が見込まれる3分野。具体的には低コストで効率の高い太陽電池のほか、太陽熱を利用した発電システムの実用化に向け、太陽熱を効率的に吸収する膜の開発を目指す。また、甲州種ブドウに含まれるポリフェノールを使い、認知症や脳卒中など老年期の脳疾患の原因解明、新薬の研究開発などに取り組む。

 これらの研究は、産学官連携を進めることで地域経済の活性化を目指す、科学技術振興機構(JST)の事業に採択。研究拠点の設置に当たり、県は最新の顕微鏡システムなどを導入した。

 20日には県工業技術センターで開設式が行われ、出席者が同センター内の設備を見学した。

 

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