弘大ネットパトロール隊発足2周年『陸奥新報』2010年12月9日付

『陸奥新報』2010年12月9日付

弘大ネットパトロール隊発足2周年 

 学校裏サイトなどの監視活動をする弘前大学ネットパトロール隊(佐藤雄哉隊長)が8日発足2周年を迎え同大で記者会見を開いた。同大教育学部「ネットケータイ問題研究」プロジェクト代表の大谷良光教授や佐藤隊長ら6人が出席して活動を振り返り、活動の報告書を公表した。

 同隊は現在、学生55人が所属。学校裏サイトなどを含む掲示板の探索、監視活動を2008年12月に開始し、現在は子供たちのネット利用の変化に合わせ、プロフィルサイト、SNSサイトに探索、監視活動を広げている。

 報告書は、今年11月までの同隊監視探索部の活動から県内のネット事情をまとめた。

 報告書によると、同隊がこれまでに発見した学校裏サイトなどを含む掲示板は1133件。このうち、誹(ひ)謗(ぼう)中傷があり弘前市教委むつ市教委、県教委に報告した件数は325件。同隊の活動開始当初から監視してきた津軽地域の大型掲示板サイトへの書き込みがほとんど見られなくなったという成果があった一方で、県内には依然として誹謗中傷が書き込まれる大型サイトもあるという。

 また、報告書では毎年5、6月ごろに個人への誹謗中傷件数の増加を指摘。それを保護者らが把握しておく重要性も強調した。

 佐藤隊長は「解決には子供たちもモラル向上、啓発活動が必要」と強調。大谷教授は「県内ネットワークの構築や啓発活動を担える市民インストラクターの養成にも力を入れる」と述べた。

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