室工大のロボット研究拠点、「アリーナ」が本格始動『室蘭民報』2010年11月19日付

『室蘭民報』2010年11月19日付

室工大のロボット研究拠点、「アリーナ」が本格始動

 ロボット分野の研究や人材育成の拠点施設となる室蘭工業大学(佐藤一彦学長)の「ロボットアリーナ」の開所式が18日、室蘭市高砂町の市立室蘭看護専門学院の体育館1階で行われ、地域開放型の施設が本格的に始動した。

 同アリーナは文部科学省の支援事業。平成22年度から5年間、約2億円の予算を見込みロボットの研究・開発を進め、地域や産業界への貢献を目指している。特に介護や医療分野に活用できるロボットの開発が重点。ロボット関連で海外の研修生・留学生の受け入れも視野に入れている。

 開所式で野口徹理事が「新しい産業の振興につなげたい」とあいさつ。ロボットアリーナ事業推進室長・相津佳永教授が「いろいろな分野に貢献できるロボットの開発にあたりたい」と事業の概要を説明した。

 この後、北大大学院情報科学研究科の田中孝之准教授が「ロボット技術が地域にもたらすもの」と題して開設記念講演した。田中准教授は「ロボット技術を社会に広めることが大切。研究のタネは思わぬところにある。室蘭から全国、世界に発信してほしい」とエールを送った。

 この後、約70人の関係者が施設を見学。癒やし系や食事介助、二足歩行など市販されているロボットや同大が開発しているじゃんけんロボットなど、展示された約20点のデモンストレーションに歓声を上げていた。

 相津教授は「5カ年計画の事業だが、次のステップにつなげたい。子供たちが気軽に訪れる施設になってくれれば」と話している。

 一般開放は月~金曜日の午後1時~同5時まで。問い合わせは同アリーナ、電話0143・83局5650番へ。

(佐藤重伸)

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