「元気な日本復活特別枠」要望に関するパブリックコメントへの対応について(会長声明)平成22 年11 月16 日社団法人国立大学協会会 長 濱 田 純 一

「元気な日本復活特別枠」要望に関するパブリックコメントへの対応について(会長声明)

平成22 年11 月16 日(火)
社団法人国立大学協会
会 長 濱 田 純 一

1.平成23 年度予算編成に関し、過日行われた政策コンテスト「元気な日本復活特別枠要望」に関するパブリックコメントにおいては、国立大学運営費交付金や奨学金、科研費等大学関係施策への意見が文部科学省全体の約6 割となっており、非常に多くの意見が寄せられている。

※パブリックコメント総件数 36 万2 千件
うち文部科学省関係 28 万3 千件(78.2%)
事業番号1904「総合的な学び支援」(奨学金、授業料減免等) 5 万5 千件(19.4%)
事業番号1905「強い人材育成」(運営費交付金等) 7 万1 千件(25.3%)
事業番号1906「若手人材育成」(科研費等) 3 万9 千件(13.9%)
上記3 事業の計 16 万6 千件(58.6%)

2.法人化以後、国立大学法人運営費交付金が830 億円削減され、国立大学の運営や教育研究の安定的な遂行が困難な状況に陥っていることから、すべての国立大学で、直接的には、教職員や学生による学内集会の開催や街頭での署名活動など通じて、現下の厳しい高等教育予算の実情についての理解を求めたり、間接的には、オープンキャンパスや公開講座などを通じて大学の取組を紹介するなど、国立大学やそれを取り巻く現状について説明・紹介を積極的に行ってきた。
今回のパブリックコメントにおいては、こうした大学の取組も含め、学生をはじめ関係者のみならず多くの国民が高等教育の予算の行く末に危機感を覚え、その結果が件数に反映されたものと認識している。

3.今回のパブリックコメントは、閣僚懇談会での内閣官房長官の発言のように、予算編成過程の透明化・見える化を進め、国民の声を予算編成に反映させる試みとして行われ、その結果を参考としつつ政策の優先順位付けを行うものと承知しており、従来の予算編成プロセスになかった新機軸として評価している。

4.我々は、政府の予算決定過程に正式に位置付けられた本パブリックコメントへの、国立大学の現場からの切実な意見を、是非とも、国民の声を予算編成に反映させるとの所期の方針に従い、本特別枠要望に関する政策の「優先順位付けを行う際の基礎的資料」として十分に活用することを強く要望する。
あわせて、その際には、具体的にいかなる考え方や方法によって、当該資料として活用されるのかについても、内閣の掲げる予算編成過程の「透明化・見える化」の実現のために、国民目線で明確にされるよう要請する。

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