阪大が生命科学の次世代拠点=理研と技術提携、スパコン活用も 時事通信2配信記事 2010年10月8日付

時事通信2配信記事 2010年10月8日付

阪大が生命科学の次世代拠点=理研と技術提携、スパコン活用も

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)などで近年注目を集める生命科学分野で、大阪大と理化学研究所が最先端の研究や次世代スーパーコンピューターの利用などで技術提携し、新たな研究拠点を共同で設立することが8日、分かった。病気の予測や創薬など、実用面での成果も期待される。

 文部科学省によると、研究は同省選定の「最先端研究基盤事業」の一つで、今年度から3年間で計37億円を助成する。大学と理研の本格的な共同事業は珍しいという。

 柳田敏雄阪大特任教授によると、最近の研究で遺伝子やたんぱく質など、細胞の部分ごとの性質や構造は明らかになってきたが、細胞がどんな環境で何に反応し、どう変化するかは、計測やデータ解析の難しさからほとんど解明されていない。

 両者は、阪大の最先端の計測技術と、理研が世界最高性能を目指す次世代スパコン「京(けい)」(神戸市)などを相互に活用。遺伝子から臓器まで、さまざまな細胞を生きた状態で計測し、高速計算して生命システムの全体像解明を目指す。

 解析結果を基に、細胞の操作や再構成に成功すれば、がんなどの病気の予測や創薬、再生医療、産業界の技術革新などに応用が期待される。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com