福井大 国立大崩壊の危機訴え 運営費交付金削減反対で署名運動 『産経新聞』福井版2010年9月21日付

『産経新聞』福井版2010年9月21日付

福井大 国立大崩壊の危機訴え 運営費交付金削減反対で署名運動

 大学運営の基礎的な経費となる国立大学運営費交付金の削減に反対し、福井大学は20日、福井市と敦賀市で署名運動を行った。概算要求時の省庁の政策的経費10%削減の対象となっており、地方や国を支えてきた国立大崩壊の危機につながると強調した。

 署名運動は福井西武前や福井市のエルパなど計4カ所で、教職員約50人が行った。福田優学長は福井西武前で「日本の成長と繁栄を支えてきた国立大の崩壊は、日本の崩壊につながる。国立大を守ってください」と訴えた。

 同交付金は主に教職員の人件費などの大学を運営する基礎的な経費で、平成16年に国立大が独立行政法人化して以来、毎年1%のペースで削減が続いてきた。10%削減をあてはめると、福井大の場合は年間約10億円が削減されるという。

 平成23年度の概算要求で、同交付金は2・8%増額されて1兆1909億円とされたが、要求額のうち884億円は公開の場で行う省庁の「政策コンテスト」で決まる特別枠のため、獲得できる予算額は不明のままだ。

 特別枠は、各省庁が経費を22年度予算比で10%削減し、浮いた財源のうち「1兆円を相当程度超える額」を充てる。省庁の特別枠向けの要望額は文科省の8628億円を筆頭に計約2・9兆円に達しており、予算編成の段階で絞り込まれることになる。

 福井大は反対署名にあわせて、政府が一般から募集するパブリックコメントでの協力を求めている。

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