横浜国大が都市政策の大学院 街づくり担い手育成『日本経済新聞』2010年9月8日付

『日本経済新聞』2010年9月8日付

横浜国大が都市政策の大学院 街づくり担い手育成

 横浜国立大学が2011年度に実施する組織改革の全容が明らかになった。都市政策を専門に研究する大学院を新設し、将来の横浜の街づくりや都市計画づくりを担う人材を育成する。学部再編では工学部などを統合して理工学部を設置、地元企業との連携を進める。少子化で「大学全入時代」といわれるなか、地域とのつながりを強化することで学生の獲得につなげる。

 新設する大学院は「都市イノベーション学府」。建築の視点だけでなく文化、経済、環境などの視点からも研究する。地元企業や来年開館予定の神奈川芸術劇場など文化施設へのインターンシップも計画しており、実践力を身につけた人材を育てる。

 修士課程は文化を軸にした「建築都市文化専攻」と、経済発展が進むアジアなど海外の都市政策を研究する「都市地域社会専攻」の2コースとする。地元の都市づくりのほか、海外の街づくりを担う人材も輩出したい考え。

 理工学部は工学部、教育人間科学部の「地球環境課程」、同「マルチメディア文化課程」の一部を統合して設置する。機械、化学などと、環境、バイオ、マルチメディアなどを1つの学部に集約する。学生が様々な分野を学べるようにするほか、地元企業との幅広い分野で産学連携しやすくする。

 5月に文部科学省に大学改編を申請し、調整を続けてきた。11月にも認可を受ける見通しだ。

 同大の10年度の志願者数は9213人で06年度から毎年9000人前後で推移している。今回、1949年の大学創設以来、最大の組織改革という。

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