申請者全員に無利子奨学金 文科省方針、2万6千人 共同通信配信記事 2010年8月29日付

共同通信配信記事 2010年8月29日付

申請者全員に無利子奨学金 文科省方針、2万6千人増

 文部科学省は29日、所管の独立行政法人「日本学生支援機構」が大学生らに貸与する無利子奨学金の2011年度の対象者を、本年度より約2万6千人増やし、基準を満たす学生が申請すれば全員が受けられるようにする方針を決めた。有利子奨学金の対象も約8万人増やす。

 深刻な不況を背景に、奨学金の希望者は増加傾向にある。しかし、親の所得制限や成績による基準を満たしても、利用者枠の不足から無利子奨学金を受けられない申請者が毎年2万6千人ほどいて、有利子を利用せざるを得なかった。

 文科省は本年度から始まった高校無償化に続き、大学などの高等教育も学生の負担を大幅に減らしたい考え。来年度予算の概算要求に約1330億円を盛り込むが、厳しい財政状況の中、財源確保が課題になりそうだ。

 文科省によると、10年度の無利子奨学金の貸与者は約35万人、有利子奨学金は約83万人で、計約118万人が利用。対象者増で来年度は計130万人程度になる。

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