共同通信配信記事2010年6月23日付
重力波望遠鏡など14件選定 最先端研究で文科補助金
文部科学省は23日までに、本年度予算で新設された「最先端研究基盤事業」に充てる約280億円の支給先として、東京大が岐阜県飛騨市・神岡地区の地下に設置する「大型低温重力波望遠鏡」など14件を選定した。助成は最長3年で、総額564億円を見込んでいる。
重力波望遠鏡は、アインシュタインが存在を予言した重力波の検出を目指す大型観測装置で、長さ3キロのレーザー干渉計2本を直交させ、7億光年先までのブラックホール生成などで発生する重力波をとらえる。総事業費は98億円で、うち本年度は22億円を支給する。
ほかに選ばれたのは▽海底掘削コア試料の分析(海洋研究開発機構)▽照射試験炉JMTRの改修を中心とした原子炉高度利用(日本原子力研究開発機構)▽感染症研究(北海道・東京・大阪・長崎の各大学)▽ゲノム機能医学研究(熊本大)など。