若手人材を取り巻く厳しい現状に警鐘 科学技術白書『朝日新聞』 2010年6月15日付

『朝日新聞』 2010年6月15日付

若手人材を取り巻く厳しい現状に警鐘 科学技術白書

2010年版の「科学技術白書」(科学技術の振興に関する年次報告)が15日、閣議決定され、若手人材をめぐる厳しい現状に警鐘を鳴らした。

白書によると、自然科学系の博士課程への進学者数(09年は約1万1千人)が03年以降、減っている。米国で博士号を取得する日本人研究者の数も中国や韓国、インドに大きく水をあけられている。博士号取得者の進路調査で約2割が「不明」となるなど、厳しい状況にも触れ「博士の知恵を社会全体で享受できる未来社会のため、大学・産業界・行政を含めて総掛かりで取り組む必要がある」とした。

政権交代以降、今回が初めての白書で、昨年末の事業仕分けでは科学技術事業の「見直し」や「縮減」などの評価が相次ぎ、科学界から反発が起きた経過も盛り込んだ。

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