どうなる、市立看護短期大条例案 京都市議会が開会『京都新聞』2010年5月15日付

『京都新聞』2010年5月15日付

どうなる、市立看護短期大条例案
京都市議会が開会

京都市議会の5月定例市会が14日開会し、会期を28日までの15日間と決め、計20議案が提案された。2月市会で否決後、再提案された市立看護短期大の廃止条例案成立の可否が最大の焦点で、前回は否決に回った最大会派の自民党の動きが注目される。

廃止条例案は、2月市会で市長与党の自民党、野党の共産党がともに反対して否決され、佛教大に短大教員を移籍させるなどの連携計画が白紙になった。市は別の4大学との協議を続けるが、大学側が早期の条例可決を求めていることなどから、無修正での再提案に踏み切った。

開会前には門川大作市長が自民党市議団会議に出席するなどして、市議への理解を求めた。ただ「否決直後の再提案は議会軽視」との意見も強く、可決されるかは不透明な情勢だ。

看護短大は卒業生の大半が市立病院に就職せず、市の看護師募集は4年連続で定員割れしている。市は廃止の理由を「看護師不足の解消」と説明してきた。ただ公教育を廃止して私立大に受け皿を求めることで、どのぐらい看護師増に結びつくのか。説明は具体性を欠いており、今議会での徹底審議が期待される。

国民健康保険特別会計の累積赤字82億円を補てんする補正予算案も提案され、今後の保険料改定の方針も議論になりそう。また1年で交代するのが慣例となっている議長、副議長の人事も注目される。

 

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