室工大 共同・受託研究費が最多 09年度初の3億円突破『北海道新聞』2010年5月13日付

『北海道新聞』2010年5月13日付

室工大 共同・受託研究費が最多 09年度初の3億円突破

【室蘭】室蘭工大が2009年度に民間企業などと行った共同研究や受託研究の研究費が初めて3億円を突破し、過去最高の3億2千万円となった。件数は119件で、最高だった05年度の131件を下回ったが、研究費が高額な国からの受託や、道外の大手企業との共同研究が増えたことで、1件当たりの額が大きく総額を押し上げた。

室工大地域共同研究開発センターがまとめた。センターによると、道内の単科大学の研究費としては多い方という。内訳は民間企業などと行う共同研究が08年度比9%減の80件で、研究費は同17%増の1億2100万円。国などからの受託研究が同11%増の39件、同27%増の1億9800万円を占めた。

共同研究を行った企業の地域別では、地元の西胆振が同10ポイント減の12%、西胆振以外の道内が同5ポイント増の36%、道外が同5ポイント増の52%となった。景気低迷の影響で、特に西胆振の企業との共同研究が減少傾向という。

同センターでは共同研究を行った企業に対し、毎年アンケートを行っており、最近は半数以上の企業が、室工大と2回以上の共同研究を行っている。同センター長の加賀寿教授は「研究成果への満足度が高いことがリピーターを増やし、研究費確保につながっている」と分析している。

室工大は04年度の国立大学法人化に伴い、運営交付金が毎年減らされる中、共同、受託研究による外部資金の調達に力を入れ、05年度以降は外部資金による研究費が増加傾向となっている。(徳永仁)

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