《市場化テスト導入阻止情報》No.9=2010年4月9日 官民競争入札等監理委員会、国立大学への市場化テスト導入を要求:市場化テスト導入問題重大局面へ 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局

《市場化テスト導入阻止情報》No.9=2010年4月9日

官民競争入札等監理委員会、国立大学への市場化テスト導入を要求:市場化テスト導入問題重大局面へ

国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局

内閣府の官民競争入札等監理委員会は、前日に開催と傍聴受付を公示するという反民主主義的手法で4月8日午後国立大学法人分科会を開催し、1月19日付で官民競争入札等監理委員会事務局と内閣府公共サービス改革推進室が各国立大学に直接送付した「国立大学法人における公共サービスの改革状況に関する調査について」の調査結果のとりまとめと『評価結果』を提示した。そればかりか、『評価結果』を運営費交付金の検討に反映させることすら提言している。調査の依頼文書では、「全国立大学法人の施設管理運営業務及び図書館運営業務の民間委託の状況について調査し、その結果をとりまとめ、監理委員会国立大学法人分科会による意見聴取を踏まえて、本年3月中に内閣府ホームページにて公開する予定です。」と書かれ、『評価結果』の提示やその運営費交付金への反映を提言するなどとは一言も述べられていないのである。

提示された『評価結果』は以下のとおりである。

●法人化して6年経過した国立大学法人(86 校)の経営改善のスピードを速める必要がある。現状は、国の行政機関が公共サービス改革法等により施設管理等の経営の改善を行なうのと比べて遅れている。

●国立大学法人は施設管理業務への一般競争入札の導入、契約の複数年度化、包括化等を進めるべきである。

●法人化後、80 の大学が少額随意契約の上限額を引き上げたが、中央省庁と同じ水準の100 万円まで引き下げる必要がある。

●図書館運営も民間委託すべき業務を切り分けて民間委託すべき。

これを受けて同日、行政刷新(公共サービス改革)担当政務三役は『国立大学法人の業務に関する評価について』を発表し、併せて関連資料、議事録等を内閣府内のホームページに掲載した。

http://www5.cao.go.jp/koukyo/kouhyou/kokudai/20100408kokudaihoujingyoumuhyouka.pdf

http://www5.cao.go.jp/koukyo/kouhyou/kokudai/20100408setsumeisiryou.pdf

http://www5.cao.go.jp/koukyo/kanmin/kokudai/2010/0408/0408.html

内閣府は今や、市場化テストを梃子に、自立した経営体であるはずの国立大学法人に対して文科省さえ飛び越し、大学とは無縁かつ荒唐無稽な論理で強権的に介入することを開始した。大学業務の市場原理による蚕食、職員の解雇、そして大量の官製ワーキングプアの出現が目前に迫っているといって過言ではない。第2期中期目標期間が始まった今、大学は重大な岐路に立たされている。

私達はすべての大学関係者、市民の皆さんが上記URLの文書を分析し、それぞれの立場で反撃を開始されるよう訴える。

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【情報1】全大教中央執行委員会声明「“大学図書館等の研究教育機能の低下につながる「市場化テスト」に重大な危惧を表明する”(4月2日)

http://www.zendaikyo.or.jp/katudou/kenkai/10-4-2kenkai.pdf

【情報2】都大教が「市場化テスト」学習会

詳細は《市場化テスト導入阻止情報》No.7をご覧下さい。

日時  4月17日(土) 午後1時~5時
場所  全労連会館 2階大ホール(後部)
住所:東京都文京区湯島2-4-4 TEL:03-5842-5610

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