全アジアで大学連携を 金沢でフォーラム『北國新聞』2011年11月13日付

『北國新聞』2011年11月13日付

全アジアで大学連携を 金沢でフォーラム

 金大創基150年記念「アジア5大学学長フォーラムin金沢」は12日、金沢市の県立能楽堂で開かれ、中村信一学長とアジア4カ国の学長が「『アジア文化圏』の現在と未来における大学の役割」をテーマに議論した。中村学長が「学問の力でアジアの未来の姿を描こう」と宣言すると4学長も賛同し、全アジアで大学連携を強化することを確認した。

 各学長が基調講演で課題と展望を語り、金沢学院大の石田寛人名誉学長の進行でパネル討議が行われた。

 中国・北京大の許智宏前学長は留学の意義を「バーチャルもいいが、リアルはもっといい。金沢に足を運ぶことで相手の考えが分かる」と強調。韓国・釜山国立大のキム・ドゥクジュル副総長は、新興国で大学教育の需要が増える一方、日本や韓国は供給が多いとして「需要に応える国際的なネットワークの構築がアジアの大学の急務だ」と指摘した。

 ベトナム国家大ハノイのマイ・チャオ・ヌァ学長は金沢の歴史や文化をたたえた上で金大に「日本学」の協力を求め「両大学の学生と教員が学び合う共同キャンパスをハノイに設置しよう」と提案。タイ・チェンマイ大のポンサック・アンカースィ学長は「学生を留学させるだけではなく教員が一緒に学ぶことで平和なアジアになると信じている」と将来への希望を語った。

 中村学長はあいさつで「このフォーラムを参加大学ひいてはアジアの大学すべての持続的な連携と発展の礎としたい」と強調した。

 フォーラムに先立ち金沢能楽会の半能「石(しゃっ)橋(きょう)」が披露された。13日午前10時から、金沢市のしいのき迎賓館でアジア学生フォーラムin金沢が開かれる。

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