教員研修を福井大大学院の単位に 検討会、免許改革先駆けへ『福井新聞』2011年11月3日付 

『福井新聞』2011年11月3日付

教員研修を福井大大学院の単位に 検討会、免許改革先駆けへ  

 福井県内の市町教育長や教員、PTA、企業代表らでつくる「教員研修の在り方検討会」が、教員の現職研修を大幅に見直し、各研修を福井大教職大学院の単位とする検討を始めた。年度内に方向性をまとめる方針。中教審は現在、教職大学院修了などを条件とした教員免許制度の改革を模索しており、会長の松木健一・福井大大学院教育学研究科教育開発専攻長は「研修の質の向上などが必要だが、実現すれば全国の先駆けとなる」と話した。

 2日に福井市の県国際交流会館で開かれた第2回会合で、事務局の県教委が素案を示した。

 中教審は教員の資質向上に向け、教員免許を学部卒に与える「基礎免許」と、教職大学院や大学院の教育学研究科修士課程の履修が必要な「一般免許」「専門免許」の3段階制への移行を検討。この中で「修士課程に類する学修プログラムの整備」として、教育委員会が大学との連携や協力により運営する研修プログラムを想定している。

 県教委によると現在、学校の核となるミドルリーダーの養成に関して、授業をベースにした実践研究や県教育研究所の「ミドルステップアップ研修」などの現職研修がある。今回の検討は、これらの研修を受けた教員が将来、教職大学院に入学した場合に単位の一部として認める仕組み。このため、現職研修について、研修内容や指導者の資格、時間数、評価方法などを教職大学院の単位とすることが可能な内容に見直す必要がある。

 松木会長は中教審の「教員の資質向上特別部会」の委員も務めており、「中教審ではまだ、単位の読み替えなど具体的な検討はしておらず、福井が先進例となる可能性がある」と話す。県教委は「県教育育研究所の役割や在り方についても並行して議論していく」とした。

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