「発展」達成度テスト、複数回受験が可能…原案 『読売新聞』 2014年3月2日付

『読売新聞』 2014年3月2日付

「発展」達成度テスト、複数回受験が可能…原案

大学入試センター試験に代わる「達成度テスト・発展レベル(仮称)」についての文部科学省の原案が分かった。

高校3年の12月以降に5教科11科目程度で複数回実施するとしたほか、外国語では、例えば英語検定など民間試験の成績利用を検討する。導入は早くて5~6年後の見通し。文部科学相の諮問機関、中央教育審議会で原案を基に議論し3月末までに一定の方向性を出すが、教科の枠を超えた試験導入を求める声も強く、実施時期への異論も出るとみられる。

現行のセンター試験は6教科29科目と出題科目が多く、運営側の負担が大きいとの指摘がある。原案では、発展レベルの趣旨を、各大学が入学の資格試験のように利用できるものとし、内容は国語、数学、地理歴史、公民、理科の5教科11科目程度にしぼることを想定。試験問題は、知識より思考力や判断力などを測る内容を増やすとしている。外国語については、複数回受けられる民間の試験利用も含め検討するとしている。

また、実施時期は高校3年の12月以降を想定し、複数回受験で「再チャレンジ」を可能とする。成績は現行の1点刻みをやめ、十数段階のグループ別評価が相当としている。

ただ、高校側は「生徒の学習や高校の教育活動への影響が大きく、実施は1月以降にしてほしい」と反発。高校や大学教育を改善するためにも、従来型の知識偏重ではなく、教科の枠組みを超えた試験を開発するべきだという意見が中教審内でも強く、今後議論になりそうだ。

達成度テストは、政府の教育再生実行会議が大学入試改革の一環として提言したもので、「基礎レベル」と「発展レベル」の2種類がある。

 

 

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