他大学の授業も単位に…道内7国立大連携へ 『読売新聞』北海道版 2014年3月1日付

『読売新聞』北海道版 2014年3月1日付

他大学の授業も単位に…道内7国立大連携へ

道内の7国立大学は28日、教養教育科目を対象にした単位互換協定を結んだ。インターネットによる遠隔授業を2014年度後期からスタートし、学生は在籍する大学の教室にいながら画面で他大学の教養科目を受講でき、一定の成績をおさめれば卒業単位として認められる。

協定を締結したのは北海道大、北海道教育大、室蘭工業大、小樽商科大、帯広畜産大、旭川医科大、北見工業大で、この日は札幌市のホテルに学長、副学長が集まり協定書に調印した。

協定は大学間の教養教育の充実を図るのが主な目的だ。道内の国立大学は北大を除き全て単科大学で、北海道の広大な面積も手伝い、地域によって語学などの分野で講師確保が難しくなっている。連携は、遠隔授業で講師不足を補うとともに、各大学の専門分野を生かした授業を学生に提供し授業の質を上げる狙いがある。

遠隔授業は、他大学の授業をインターネットを使ってライブ配信するもので、講師と学生の質疑応答もできる。14年度には、まず小樽商科大を除いた6大学の約20科目を試験的に公開する。北大は、ロシア語やスペイン語といった語学の授業のほか、海洋生物や海の環境について学ぶ「環境と人間」など8教養科目を他大学に配信する。

15年度からはさらに開講科目を増やし、最終的に7大学で計200科目を目指す。学生が他の大学に足を運んで、授業を受けることもできる。

北大の山口佳三総長は記者会見で、「それぞれの大学の個性を生かした教育を提供できる。互いに知恵を出し合って新しい授業を開発したい」と話した。北見工大の高橋信夫理事・副学長は「文理関係なく、様々な授業を受けることができ、学生には視野を広げるいい機会だ」と新たな試みに期待した。

 

 

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