大分大病院「高度救命救急センター」に昇格『大分合同新聞』 2013年10月18日付

『大分合同新聞』 2013年10月18日付

大分大病院「高度救命救急センター」に昇格

県は大分大学医学部付属病院(由布市挾間町)を災害時に広域な医療体制を確保するための中核的な病院と位置付け、重いやけどなど専門性の高い治療を実施する「高度救命救急センター」に10月、指定した。県内に四つある救命救急センターからの格上げで、広域救急医療のけん引役として期待される。九州では2カ所目で県内初。指定は1日付。

センターは重篤な患者を受け入れる救急医療機関。1年前から医師を乗せて現場に向かう県ドクターヘリが配置されている。約20分以内で県内全域に飛ぶ広域な体制を整えている。

県は、建物が免震構造で自家発電の装置があり、津波被害の心配が比較的少ない地理にあることも踏まえ、大規模な災害が起きた時の中核的な病院に指定した。

広範囲のやけど、手足や指の切断、体に合併症のある精神疾患など、これまで十分に受け入れ態勢が確立されていなかった分野の「最後のとりで」(県)になる。

病院と県は3年ほど前から指定に向けた準備を進め、▽手術に必要な要員を待機させ、常に高度救命救急医療に対応できる▽必要な医療機器を備える▽専任の精神科医を配置―といった国、県の定める要件をクリアした。

センターの石井圭亮診療教授は「引き続き各地の病院や消防と地道な対話を重ね、県内の救急医療を強化できるように努めたい。長期的には人材の確保、育成をどうやっていくかが課題になる」と話した。

県医療政策課は「より高度な医療の提供に向け、センターのリーダーシップを発揮してほしい」としている。

 

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