ILC調査検討費5000万円 文科省、計画明記し初計上『河北新報』2013年8月31日付

『河北新報』2013年8月31日付

ILC調査検討費5000万円 文科省、計画明記し初計上

文部科学省は30日に公表した2014年度予算の概算要求で、超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」計画の調査検討費5000万円を計上した。ILC計画の調査検討費が計上されるのは初めて。

調査内容は、ILC計画の参加国や巨額な建設費用の分担といった枠組みづくり、研究者や技術者ら必要な人材の確保などとなる見通し。

文科省は11年度に国内候補地の地質調査費を計上したが、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の運営費交付金の枠内だった。今回はILC計画と明記しており、要求が通れば政府が正式に予算化したことになる。今後、国内誘致に向け国際協議を始める姿勢を示すかどうかが注目される。

概算要求ではこのほか、継続事業でILC研究開発関連予算約26億円を計上した。内訳は加速器技術開発が約3億円、測定器開発が約5億円、KEK運営費交付金が約18億円で、いずれも13年度予算と同規模だった。

ILC計画をめぐっては、研究者組織のILC戦略会議が23日、岩手県南部と宮城県北部にまたがる北上山地を国内候補地に選んだ。一方、日本学術会議の検討委員会は29日、「誘致するかどうかは2~3年かけて判断すべきだ」との答申案をまとめ、9月にも文科省に提出する。

 

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