信大の頭脳を商品に活用 医学部、2社の寄付講座『中日新聞』長野版 2013年7月10日付

『中日新聞』長野版 2013年7月10日付

信大の頭脳を商品に活用 医学部、2社の寄付講座

 信州大医学部(松本市)は九日、菓子メーカー「ブルボン」(新潟県柏崎市)と、航空機用のモータ・センサを手がける「多摩川精機」(飯田市)の健康食品や医療機器開発などを支援するため、両社による寄付講座を開設したと発表した。信州大医学部は、企業にアイデアや人材を提供して実績を重ね、企業側は大学の知識や人脈を商品開発に生かす。

 医学部の大橋俊夫教授らが松本市の信州大医学部で会見した。講座名は「メディカル・ヘルスイノベーション講座」。四月から、信州大病院の駐車場に設置された「信州地域技術メディカル展開センター」で、医学部と企業が共同で研究を進めている。大橋教授が講座の責任者を務め、約三十年間の教授としての経験や、国や経済界との人脈を生かして企業に助言をする。大橋教授の他、約三十人の国内外の大学の教授が研究に協力する。

 設置期間は三年で、二社の寄付は年間で計約一千万円。

 信州大医学部出身の大橋教授は「自分の歩んだ研究遍歴と人生遍歴を生かして、母校に恩返ししたい」と話した。

 (中津芳子)

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