大学4年間の授業料補助 新得高支援で町教委『十勝毎日新聞』 2013年7月5日付

『十勝毎日新聞』 2013年7月5日付

大学4年間の授業料補助 新得高支援で町教委

【新得】町教委は、新得高校の入学生に対し、国公立大学に進学する生徒の4年間の授業料全額相当を補助するなど新たな町独自の支援策をまとめた。来年度入学生の確保に向けて大胆な施策を打ち出したもので、道教委は「(高校支援策としての)大学授業料補助は聞いたことがない」としている。

 これまでも大学(短大、専門学校含む)進学者には入学金補助や無利子の入学資金貸付の支援を行ってきたが、新たに国公立大進学者の授業料を補助する内容。1人につき年間50万円を限度とし、4年間最大200万円。町内、町外の生徒を問わず、返還は不要としている。年間国公立大進学者は2人を想定している。

 高校側も指導体制が整っていることから、大学進学後の負担軽減を強調することで、国公立大を志望する生徒が入学することを期待している。町教委は「出口対策を強化し、経済的に不安定な場合でも安心して進学を目指せる環境づくりを目指す」としている。

 このほか、特別な支援を要する生徒に対応する支援員を学校に配置し、普通学校への進学を希望する該当生徒の受け入れをサポートする体制を整える。町の発達支援センターの心理士とも連携していく。

 町は2013年度予算に同校入学者への支援として通学費全額補助、大学入学金補助など約1900万円を計上。新たな支援策に必要な経費は来年度予算に盛り込む予定。5日午後の町議会議員協議会で説明した。

 12年度から1学年1学級となった同校の今年度入学者は17人にとどまっており、町は高校存続に向けた正念場と捉え、町内中学生へのアンケート結果などに基づき振興策を練ってきた。なお、新得高校の国公立大学進学者は10年度2人、11年度1人、12年度はいなかった。

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