福井大と大野市が地域活性目指し連携『福井新聞』2013年4月21日付

『福井新聞』2013年4月21日付

福井大と大野市が地域活性目指し連携

 福井大と福井県大野市の相互友好協力協定の調印式が二十一日、同市の平成大野屋平蔵で行われた。地域活性化に向け国公立大と自治体が協定を結ぶのは県内初。官学連携の新たなモデルケースとして期待が集まっている。

 独立法人化を控え地域に開かれた大学を目指す福井大側と地域の課題克服や文化、教育の振興を図る市側で合意に至った。式には天谷光治・大野市長、児嶋眞平・福井大学長ら関係者十人が出席。天谷市長と児嶋学長が協定書に調印し「これを機に飛躍を」とがっちり握手を交わした。

 天谷市長は「地方分権が進む中、コンサルタントなど人任せでなく、市民が自らの手で自立したまちづくりを進めるためにも、連携プレーや指導を期待したい」とあいさつ。児嶋学長は「法人化を控え、地域との共生や地域貢献が大学の存在価値を示すことになる。他の自治体との協定も視野に入れており、成功例にしたい」とこたえた。福井医科大との統合も控えていることから「地域医療への貢献もできる」と語った。

 両者の協議の結果、本年度は▽克雪まちづくり▽介護予防目的の高齢者筋力トレーニング教室の開催▽歴史や文化を生かした住民参画のまちづくり▽小人数教育や部活動のアシスタントとして学生ボランティアを派遣▽スポーツ振興計画の策定―など十二事業に取り組む。同大は、地域活性化や再生を研究をする学生への単位授与制度も設けた。

 協定期間は二年。両者とも異議がない場合は自動で更新していく。官学連携を目指す同大は、小浜市とも協定締結へ向けた話し合いを進めている。

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