重粒子線がん治療施設の準備室に名雪氏ら配置・山形大『山形新聞』 2013年04月03日付

『山形新聞』 2013年04月03日付

重粒子線がん治療施設の準備室に名雪氏ら配置・山形大

 山形大は2日、医学部への導入を目指している重粒子線がん治療施設の設置準備室に、放射線医学総合研究所重粒子医科学センター物理工学部サイクロトロン運転室の前室長後藤彰氏(62)と、元原子力規制庁審議官の名雪哲夫氏(54)を教授として配置すると発表した。1日付。

 大学によると、後藤氏は磁場と高周波電場によってイオンをらせん状に加速させる装置「サイクロトロン」研究の第一人者。名雪氏は文部科学省からの出向で、技術行政の経験を生かし研究をする。大学はさらに東京大から重粒子線専門の准教授を1人を招く予定。

 名雪氏は規制庁審議官在任中、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査をめぐり、日本原電に資料を漏えいした問題で処分、更迭された。

 名雪氏の採用の経緯に関し、結城章夫学長は2日の記者会見で「文科省に対し、放射線の安全規制に詳しい人物を要請し、提案されたのが名雪氏だった」と説明。「名雪氏の知識、能力、実績は大学のプロジェクトにとってプラスと判断し、役員会で承認した。問題は区切りが付いており、支障はない」と語った。

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