『京都新聞』2013年3月27日付
京大、2016年から特色入試 課外活動など評価
京都大は26日、学部ごとに推薦入試やAO(学力アドミッションズ・オフィス)入試を実施する「京大特色入試」を2016年度入試から実施すると発表した。数学オリンピック出場など高校在学中の課外活動や、志願者が作成する「まなびの設計書」、論文、面接などから人格や意欲を審査する。大学入試センター試験の成績も合否判定に用いて学力を担保するとしている。
会見した松本紘総長は「(今の入試制度は)入試科目だけを勉強すればよいという風潮を生んでおり、大学の入試改革は不可欠だ。自ら課題を発見し、チャレンジする人材を選抜したい」と話した。
特色入試の定員枠は各学部で若干名~25人。高校での学業活動報告書や「まなびの設計書」の提出を義務づけ、学部ごとに高校の推薦書や小論文、センター試験の成績などから審査する。
総合人間学部は「文系総合科目」や「理系総合科目」、教育学部は知識の活用法を診断する「パフォーマンス評価重視入試」など従来の科目の枠組みにとらわれない筆記試験も実施するなど、学部ごとの特色も出す。
実施時期は、法学部が後期日程として行い、京大では08年度以来8年ぶりの「後期」復活となる。他の9学部は、東大が同じく16年度から導入を決めた推薦入試と同様に前期日程の前に実施する見込みで、京大や他の国公立大の一般入試も受験できる。