千葉大、薬学部の一部で秋入学導入へ 帰国子女対象『朝日新聞』2012年12月22日付

『朝日新聞』2012年12月22日付

千葉大、薬学部の一部で秋入学導入へ 帰国子女対象

 【渡辺延志】千葉大は17日の入試委員会で、九つある学部のうち、薬学部の一部で来年度から秋入学を導入することを決めた。対象は帰国子女に限定し、若干名を募集する。大学の秋入学の導入には東京大が積極的だが、千葉大では極めて限られた形でスタートすることなった。

 薬学部には、薬剤師の国家試験を目指す6年制の薬学科と、4年制の薬科学科があり、定員は各40人。そのうち4年制の薬科学に秋入学を導入する。入試は7月に行う計画。9月の入学から後期授業が始まる10月までの1カ月間は準備期間として補習を行う。「社会的な要請があるのなら、応えなくては」と11月末に学部教授会で決定した。

 東京大の提言では春に入試を行い、入学を秋にすることで、その間の半年を留学や社会活動に活用するとしていた。それに対し、千葉大薬学部の日程は6月に外国の高校を卒業する帰国子女を前提にしている。

 秋入学は、大学の国際化を進めるため入学時期を主要国と同じにするべきだと東京大が提言し、全国の大学で検討が始まった。

 千葉大では今年1月に委員会を設け検討を進めてきた。10月には「秋入学を導入する」との方針を示した中間報告をまとめ、その後は各学部で検討してきた。

 しかし、国家試験を目指す学部では、試験日程との兼ね合いで秋入学を前提にカリキュラムを作成するのが難しい。文系の学部でも積極的に導入しようとの動きは広がらなかった。

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