安心して院内助産 つくば市バースセンター、来年5月に開設『茨城新聞』2012年12月7日付

『茨城新聞』2012年12月7日付

安心して院内助産 つくば市バースセンター、来年5月に開設

筑波大付属病院、周産期医療充実目指す

 総合周産期母子医療センターに指定されている筑波大付属病院は来年5月、つくば市と協力し、同病院内に、助産師と医師が連携することで安心して院内助産ができる「つくば市バースセンター」を開設する。市側は同大に設ける寄付講座と同センターの整備費用として計5億1千万円を同病院に寄付する。産科医が不足する中、助産師や医師の人材育成を図り、周辺の周産期医療体制の充実を目指す。

 センターは助産師が中心となってお産を担当し、異常発生時には医師が介入する。

 市周産期等医療体制懇談会(会長・中田義隆市医師会長)が10月、市原健一市長に対し、市内に不足する産科医療の実態を踏まえ、同病院と協力した院内助産システムの整備を提案していた。

 センターは同病院の新棟「けやき棟」(同市天久保2丁目)内に開設する。病床数は6床で、2017年ごろを目途に12床に増床し、三つの分娩(ぶんべん)室を設ける予定。

 寄付講座の設置期間は13年5月から18年3月末まで。同大大学院人間総合科学研究科に「市総合周産期医学講座(仮)」を開く。センター運営や人材育成のため、教授や講師ら3人分の人件費や研究費など5年間で計2億1千万円を寄付する。

 加えて、同センターの関連設備に要する経費として3億円を寄付する。市と同病院は近く協定を締結する。

 市によると、市内で分娩を扱う医療機関は四つ。同市の出生届け出数(10年度)計2210人のうち里帰り出産以外の理由で市外で産んだ母親は計406人に上った。

 同病院の周産期の病床数は現在32床で、新棟開設に伴い35床に増える。県によると、県内では唯一、水戸済生会総合病院(水戸市)が院内助産所を開設している。

 

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