鹿大に「リケジョ」集まれ 来月体験講座『読売新聞』鹿児島版2012年10月13日付

『読売新聞』鹿児島版2012年10月13日付

鹿大に「リケジョ」集まれ 来月体験講座

 リケジョ、集まれ――。鹿児島大は11月、理系学部への進学を目指す女子中高生を対象にした体験講座を初めて開催する。国際競争力の強化や男女共同参画社会への動きを背景に、全国的に注目を集める“リケジョ”(理系女子学生や女性研究者)。同大は「実験や女子学生との交流を通じて、理系の魅力を知ってほしい」とPRしている。

 講座を実施するのは、同大の理系7学部のうち、水産、共同獣医、理、農、工の5学部。11月中の土日を使い、各学部2コースずつ計10コースを開講する。

 「工学女子になってみる!」と題した工学部の講座では、女性建築家が仕事内容や建築家になるまでの道のりを講義。その後、女子学生と一緒に家具やキッチンのデザインを考案する。

 全国初の複数の大学による共同学部である共同獣医学部は、牛や豚、馬などと触れ合いながら、産業動物の魅力を知る講座を企画。農学部では、家畜の生殖細胞を使って、受講生が実際に体外受精に挑戦する。

 リケジョを巡っては、政府が昨年8月、自然科学系全体に占める女性研究者の採用目標を設定した第4期科学技術基本計画を閣議決定。東大は2020年までに女子比率30%を目標に掲げているほか、東京理科大や愛知教育大などがリケジョ向け講座を開いている。

 鹿児島大によると、学部全体での女子学生の割合は40・2%。「農ガール」が注目を集めている農学部は44・4%で平均を上回っているが、工学部は13・3%にとどまるなど、分野によって偏りがあるという。

 同大は「女性研究者を求める企業も増えており、理系分野で女性が活躍する場は広がっている。特に進路選択前の中学生や高校1年生に受講してもらい、理系に興味を持つきっかけにしてほしい」としている。

 受講料は無料で、定員は各コース10人(先着順)。申し込み期間は15~31日。問い合わせは同大男女共同参画推進センター(099・285・3012)へ。

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