九大、素粒子物理学の新拠点を10月開設『日本経済新聞』2012年9月22日付

『日本経済新聞』2012年9月22日付

九大、素粒子物理学の新拠点を10月開設

 九州大学は21日、素粒子物理学の教育研究施設「先端素粒子物理研究センター」を10月1日に開設すると発表した。九大は質量の起源とされる「ヒッグス粒子」とみられる新粒子を発見した国際研究に参加しており、「拠点開設でさらなるノーベル賞級の発見に貢献したい」(川越清以教授)としている。

 新センターは福岡市東区の箱崎キャンパスに開設する。2015年度以降、同市西区の伊都キャンパスに移転する方針。

 素粒子物理学の分野では、新粒子を発見した欧州合同原子核研究機関(CERN、スイス)の粒子加速器に続く次世代加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の建設が計画されており、佐賀・福岡両県にまたがる脊振山地や岩手県の北上山地が有力候補地に挙がっている。

 新センターには、CERNでの実験に引き続き参加する部門のほか、ILCの九州誘致を進めるため、脊振山地の地質調査やILCを中心とした学術都市計画を検討する部門を設ける。

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