IC乗車券付き学生証 富大と富山地方鉄道『富山新聞』2012年9月22日付

『富山新聞』2012年9月22日付

IC乗車券付き学生証 富大と富山地方鉄道

 富大は来年4月、富山地方鉄道(富山市)の路面電車やバスの運賃支払いができるIC乗車券「ecomyca(えこまいか)」の機能が付いたICカード式の学生証を導入する。富大によると、地方大学で運賃支払い機能が付いた学生証は珍しい。初年度は新入生約2500人の学生証を対象とし、学生生活の向上や地域公共交通の活性化につなげる。

 富山市中心部と路面電車、路線バスでつながる五福、路線バスでつながる杉谷の両キャンパス、富山市を訪れる高岡キャンパスの学生が、地鉄の交通機関を利用しやすくなる。富大によると、公共交通機関の運賃支払い機能が付いた学生証は首都圏では多いが、地方では香川大のみ。

 セキュリティー機能向上を目的とする学生証のICカード化で、「えこまいか」のほか大学生協食堂・売店の料金支払い機能も付ける。ICカードは毎年の新入生を対象に導入を進め、4~6年で、職員を含め全1万3千人分を移行させる。希望する在学生の学生証についても検討する。

 導入に向け21日、五福キャンパスで遠藤俊郎学長と地鉄の川岸宏社長が、「地域交通振興に関する連携協定書」と「IC身分証に関する覚書」を交わした。遠藤氏は「地域振興につなげたい」、川岸氏は「公共交通への若者の注目を集める機会にしたい」と話した。

 富大側は講義や附属病院の開業時間に合わせた路面電車やバスのダイヤ調整、病院へのカード料金積み増し機の設置を要望した。

 川岸氏は席上、7月に立山町職員256人のIDカードに「えこまいか」機能が付いたと紹介した。3月に職員4340人を対象に導入した富山市に続いて県内自治体2例目。

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