法科大学院“新たな仕組みを” NHKニュース配信記事2012年9月1日付

NHKニュース配信記事2012年9月1日付

法科大学院“新たな仕組みを”

 全国で法科大学院の志願者が大幅に減っていることから、日弁連=日本弁護士連合会は、制度について考えるシンポジウムを開き、参加者からは多様な人材を育成するために新たな仕組み作りが必要だという意見が相次ぎました。

 法科大学院は、質の高い法律家を養成する目的で全国に設置されましたが、司法試験の合格者は当初の目標を大きく下回る年間2000人程度にとどまり、これに伴って法科大学院の志願者も4分の1まで減っています。

 日弁連は、ことし7月、法科大学院の統廃合を進めることなどを盛り込んだ提言をまとめていて、今後の改善策を探ろうと東京でシンポジウムを開きました。

教員や弁護士などからは「法科大学院で勉強すれば司法試験に合格できるという期待が崩れ、制度は危機的な状況だ」として、多様な人材を育成するために新たな仕組み作りが必要だという意見が相次ぎました。

 その一方で、「実践的な授業が充実していて、幅広い分野で活躍できる弁護士が増えた」と教育の成果を評価する意見も出されました。

 法科大学院は、すでに5校が入学者の減少から募集を停止したり、停止を決めたりしていて、国は専門家による検討会議の初会合を開くなど、法律家の養成について見直しに向けた検討作業を進めています。

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