大学の交付金停止で研究に影響も 職員への給与支給にも危惧『福井新聞』2012年9月1日付

『福井新聞』2012年9月1日付

大学の交付金停止で研究に影響も 職員への給与支給にも危惧

 国立大学への9月以降の運営費交付金を一部支払い停止するとした発表について、福井県内の関係者からは困惑や憤りの声が聞かれた。

 福井大学は、年間約95億円の運営費交付金を受けており、大学全体の予算の75%を占めている。支払い停止になれば、9~12月の4カ月だけで約12億円の収入減になるという。国家公務員に準じて既に6月から平均7・8%の職員の給与削減を行ったばかりだが、経営担当の高梨桂治理事は「寝耳に水。職員の給与を満額支給できるか分からない」と憤る。

 「学生には極力、影響が及ばないようにしたいが、最悪、教育や研究といった大学本来の目的にまで影響が及ぶ可能性がある」とダメージの大きさを危惧し、早急に予算のシミュレーションを行う考え。

 一方、県から同交付金を受ける県立大学は「県からの連絡はなく、推移を見ていくしかない」(経営企画部)と困惑。交付金は研究費や教職員の人件費などに充てられており「支払いが先送りされるようなことがあれば、自己資金を取り崩すなど、資金計画を見直す必要が出てくる」(同)と警戒している。

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