『河北新報』2012年8月21日付
重粒子線がん治療の施設設置へ課題検討 山形大推進協
東北初の重粒子線がん治療施設の設置に向け課題などを話し合う「山形大重粒子線がん治療施設設置推進協議会」(議長・結城章夫学長)の初会合が20日、山形大で開かれた。
東北経済連合会や日本政策投資銀行、東北経済産業局、東北厚生局、東北大、山形県など協議会を構成する15団体の代表が出席。会合は非公開で行われ、大学側が同施設を山形大に設置する意義や課題などを説明したのに対し、出席者から設置を期待する発言などがあったという。
会合後の記者会見で山形大同施設設置準備室の嘉山孝正室長は「東北大から『大賛成』との発言があるなど、山形大がこの施設設置に(東北で)最適と認めてくれたと受け止めた」と語った。
設置をめぐっては、約150億円とされる資金調達が最大の焦点になっている。会見で結城学長は「まず国費、それが駄目なら借り入れ、などといろんな策を模索したい」と述べた。
協議会は年3、4回のペースで開かれる。大学側は協議会の意見などを聞きながら、本年度内に資金調達へのめどを付けたい考えだ。