佐賀大病院で新棟着工 17年春完成へ『佐賀新聞』2012年6月27日付

『佐賀新聞』2012年6月27日付

佐賀大病院で新棟着工 17年春完成へ 

 佐賀大学医学部附属病院(宮崎耕治病院長、佐賀市鍋島)の新棟2棟の建設工事が26日、着工した。高度先進医療や救命救急、高齢者医療の充実に向け、来年夏の完成を目指す。新棟完成後は既存施設の大規模改修に移行し、2017年春完成を目標に病院全体の再整備を進める。

 新診療棟となる南新棟は鉄筋コンクリート4階建てで、延べ床面積7072平方メートル、総工費27億1千万円。南側の壁面にひさし代わりの太陽光パネルを配したデザインが特徴。大規模災害時に独立して機能を維持できるよう免震構造を採用し、地下水や発電車に対応させてライフラインを二重化する。屋上にはヘリポート、1階に救命救急センター、2階に集中治療室、3階に手術室などの高機能部門を集中的に配置する。

 佐賀大病院の昨年1年間の手術数は約6千例で、病床数604床の病院としては全国トップクラス。手術室を4増して14室にすることで、年間7千例を目指す。

 新病棟の北新棟は3階建て8850平方メートル。高齢社会を見据え、運動機能や脳機能の多角的リハビリに取り組む「先進総合機能回復センター」を置く。病院全体の病床数は変わらないが、個室は108室(18%)に倍増。看護単位(病棟ごとの看護師チーム)当たりの病床数も現在の50床から43床に減らし、より適正な看護を可能とする。

 起工式には大学や医療、工事関係者約50人が出席。宮崎病院長は「高度先進医療を担い、地域医療に貢献する大学病院を目指しながら、既存の施設では厳しかった患者の利便性や快適性も向上させたい」と語った。

 

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com