『朝日新聞』2012年6月25日付
大学生の仕送り、過去最低額 愛媛県内の千世帯を対象に調査
愛媛銀行ひめぎん情報センター(松山市)が大学や専門学校などに通う子どものいる愛媛県内の家庭を調査したところ、自宅外生への仕送り額は月平均9万1 千円(前年比1千円減)で1996年の調査以来、過去最低となった。自宅生への小遣いは過去最低だった前年と同じ月平均1万4千円。同センターは「長引く 不況の影響」としている。
アンケートは3月下旬、学生がいる県内の千世帯を対象に実施し、342世帯から回答を得た。進学先は大学75.1%、専門学校6.4%などで、自宅通学 が24.9%、自宅外通学は65.2%だった。学費と生活費を足した年間総費用は平均184万円(同7万2千円増)で、回答世帯の平均年収717万6千円 の約25%を占めており、84.2%が「負担が大きい」と答えた。進学の理由は、「希望の職業に就くため」が44.2%で最多。「資格・免許取得のため」 が年々増加しており、過去最多の21.3%になった。親の心配も「卒業後、就職できるか」が66.7%で最多だった。同センターは「厳しい就職率で就職へ の不安が続いている」と分析している。