佐賀大 街へ出る カフェを実習拠点に『西日本新聞』2012年5月24日付

『西日本新聞』2012年5月24日付

佐賀大 街へ出る カフェを実習拠点に

 佐賀大学で地元文化の発信や地域活性化に貢献する人材育成に取り組む「鍋島ルネサンス構想運営委員会」が、佐賀市唐人2丁目のカフェ「cafe TRES(カフェ・トレス)」を“実習拠点”として利用することになった。今後、カフェを舞台に、公開講座や交流会などが行われる。26日に開設式典がある。

 委員会は、文化教育学部の教授らが中心となって昨年4月に設置。8人の教職員が、新しい教育プログラムづくりや留学生との交流行事などを企画してきた。

 学外の実習拠点づくりは、発足当初からの構想。「大学内で市民向けの行事を開いても、来る人は限られる。地域の人が集まるところへ大学が出向くことが大切」とスタッフの有島宏介さん(24)。

 これまで佐賀市内のカフェを中心に候補地選定を進めてきた。構想への協力を快諾したのが、トレスを経営する株式会社サードプレイス(佐賀市)。企画内容に従って、店舗の一部を貸し出すという。

 試験的なイベントは既に実施され、今月14日には福岡市の語学学校のフランス人講師を招き、フランス大統領選をテーマにした無料の市民講座も行った。参加者13人は、飲み物や食事を楽しみながら耳を傾けた。企画した文化教育学部の相原征代講師(41)は「堅苦しくなく、議論に参加しやすい雰囲気がつくれた」と笑顔を見せた。

 委員会は今後、弦楽コンサートや食育をテーマにした講座などを計画。有島さんは「実際の店舗を舞台に、大学が何をどのように発信するのか。企画も工夫していきたい」と話している。

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