宮大、延岡に県北拠点 『西日本新聞』2012年3月23日付

『西日本新聞』2012年3月23日付

宮大、延岡に県北拠点

 医療機器産業の集積を目指す国の総合特区「東九州メディカルバレー構想」に基づき、宮崎大医学部は21日、血液・血管先端医療学講座の県北拠点を県立延岡病院(延岡市)内に開設した。同学部の助教1人が4月から常駐。同病院で臨床データを集めながら地元の企業とも情報交換して、産学官連携を進める。

 講座には県と延岡市が運営費350万円ずつを拠出した。こうした寄付講座が産学官連携を目的に開設されるのは全国でも異例という。

 宮崎大には2月に設置済み。同講座の藤元昭一教授(腎臓内科・透析医学)によると、講座では腎臓や血液の疾病を研究。県北拠点では、担当助教が患者の治療にあたってデータを蓄積する。同市には人工腎臓や血液用ウイルス除去フィルターを生産する旭化成の企業群があり、新たな医療機器開発へ意見を出す場にもしたい考えだ。

 開設式で迫田隅男医学部長は「産学官一体の特別な講座。研究の成果を出したい」とあいさつ。首藤正治市長も「メディカルバレー構想が動きだす一歩。地域医療にもプラスの効果が出ると思う」と述べた。

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