『読売新聞』岩手版2012年3月20日付
大槌町と東大復興連携協定 人材育成や情報共有など
東日本大震災で甚大な被害を受けた大槌町と東京大学が19日、復興について連携・協力する包括的な協定を結んだ。東大は震災後、学内に「救援・復興支援室」を設置し、被災地の復旧・復興を後押ししてきた。なかでも、同町には大学付属機関「国際沿岸海洋研究センター」がある縁で、「大槌連絡所」を設置。町の復興計画策定作業や仮設住宅の運営について助言するなどの支援を続けてきた。今後も、町の復興に向けて手を取り合っていこうと、今回協定を結ぶことにした。
協定には、復興関連施策への助言や町の将来を担う人材育成の協力、社会・産業・文化の発展の寄与、情報共有などが盛り込まれた。具体的な協力内容は、今後詰める。
大槌町の碇川(いかりがわ)豊町長は「将来、学術的な面で世界から注目されるような町にしたい」と話した。東大の浜田純一学長は「これからは海洋研究だけでなく、医療・町づくり・教育など様々な面で関わっていき、大学として全力でサポートしていきたい」と述べた。