柏原病院への医師派遣を増員・継続 神戸大 『神戸新聞』2012年2月24日付

『神戸新聞』2012年2月24日付

柏原病院への医師派遣を増員・継続 神戸大  

 兵庫県立柏原病院(丹波市柏原町柏原)に神戸大学が医師を派遣する「地域医療循環型人材育成プログラム」について、県と丹波市、同大学は2012年度から3年間、継続することで合意した。派遣医師は現行の5人から10人に増やす。新年度予算案に県と市合わせて1億8900万円の委託費を計上しており、議会の議決を経て3者で協定を結ぶ。(桑野博彰)

 同プログラムは、同病院の医師不足を受け、08年10月に始まった。交代しながら常時5人が勤務し、地域医療を学ぶとともに診療に当たる。現在、常勤医25人のうち5人が派遣医師で、委託費は県と市で負担している。

 今回の合意を受け、新年度からは派遣医師が倍増。医師の出入りがあるため常勤医の総数は未定だが、県は「増加するのは確実」としている。

 同病院には、同大学が特命教授クラスの非常勤指導医を年2人以上派遣する制度もあり、現在は計6人が診療と人材育成に当たっている。新年度からはこの制度を同プログラムに統合し、派遣する最低人数を3人以上に増やすことも決めた。

 委託費は県一般会計、県病院事業会計、市一般会計からそれぞれ6300万円を出す。プログラム拡充に伴い市の負担分は1050万円増える。

 同病院の足立確郎院長(61)は「県、市、神戸大の支援をありがたく思う。病院のさらなる機能回復に取り組みたい」と話している。

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