『日刊工業新聞』2012年2月23日付
慶大、「宇宙法」の研究教育拠点を設置-JAXAと人材育成
慶応義塾大学は宇宙法の研究教育に本格的に乗り出す。国内初となる宇宙法の研究教育拠点「宇宙法研究所」を同大学院に設置、4月から宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、深刻化する宇宙ゴミ(用語参照)除去に伴う国際法上の問題点検討や宇宙法整備に向け、共同研究に着手する。
同時にスタートする宇宙法に特化した専門修士課程「宇宙法専修コース」で、宇宙活動に携わる法務担当者の養成を目指す。宇宙開発利用を促すには、欧米に比べて日本が遅れている宇宙法整備への研究教育を急ぐ必要があると判断した。
慶大宇宙法研究所は三田キャンパス(東京都港区)内にある大学院法学研究科に設置を終え、所長には国際法担当の明石欽司法学部教授が就任、宇宙公法に詳しい青木節子総合政策学部教授らが運営にあたる。手始めに3月まではJAXAの資金支援などを受け国連の宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)法律小委員会での宇宙法形成過程の研究を実施。