京大と大阪府教委 人材育成で連携 『京都新聞』2012年2月16日付

『京都新聞』2012年2月16日付

京大と大阪府教委 人材育成で連携

連携協定を締結した(右から)大阪府教委の中西教育長、京都大の松本総長、天王寺高の兵庫校長(16日午前10時30分、京都市左京区・京都大) 京都大と大阪府教委は16日、京大時計台記念館(京都市左京区)で高大連携協定を結んだ。進学に力を入れている府立高の生徒に京大の研究者が「自学自習」の大切さを伝える講義を行うなど、次世代のリーダーとなる人材を育てる。

 大阪府教委は橋下徹前知事による教育改革で、本年度から北野高、天王寺高など府立高10校を「進学指導特色校」に指定、京大、東京大などへの進学実績向上を掲げた。京大も高大連携に力を入れており、両者が協力して教育モデルを探る。

 京大と特色校は、生徒の自律的な学びにつながる授業や、京大での教育研究に関心を持ってもらう取り組みを検討、年内にも実施する。教育改革に向けた調査研究も行う。

 京大は、東京大が打ち出した秋入学移行方針を踏まえ、入試や教育の在り方を検討する総長直轄チームを近く立ち上げる。幅広い教養のある人材育成を目指しており、高大連携は柱の一つ。

 京大は京都府、京都市の両教育委員会とも連携協定を結んでいるが、出前授業など個別の事業にとどまっている。

 松本紘京大総長は「初年次教育の充実や入試改革には高校の教育現場を知ることが重要。(大学と高校の)相互理解がリーダー育成に欠かせない」、天王寺高の兵庫將夫校長は「京大の先生の話をじかに聞くことが高い志につながる」と話した。

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